お香と仏教ってどうして結びついているの?その答えとは?

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お香と仏教の関係

お香と言えば、お線香が一番身近に感じるのではないでしょうか?
そしてお線香と言えば仏事

仏壇に立てるお線香のイメージが強いと思います。
私も仏壇にお線香は当たり前で、「お線香で供養を」という思いから自分で作ってみたいと思ったのがきっかけたったので、お香と仏教の繋がりは疑問にさえ思いませんでした。

お香と仏教の繋がり

ではなぜ、仏教にお線香という組み合わせなのかというと、

仏教はインドでうまれました。インドでは、死者を火葬にする時は香料を一緒に燃やすのが伝統的な埋葬でした。
死体は汚れた忌むべきものであるという考えなので、香料の香りで浄化をするのです。

なのでお香で言えば白檀が浄化力が強いので、ご仏前のお線香には白檀メインのお香が多いのかも?と、なるほどな~と思いました。

場を清める為に焼香するという考えは、インドから日本に仏教が伝わって,今でも日本で受け継がれています。
不浄を取り除き、邪気を払うという風習です。

日本でいえばお通夜の時に寝ずの番をしてお線香の火を絶やさないというのもそういう意味なのか~と思いました。
それだけではない部分も今ではあるようですが・・・。

香の用途

仏教伝来と言われている538年ころに大陸から仏教儀礼として「香」というものが伝えられ
奈良時代は宗教的な意味合いの方が強く、主に仏前を清め邪気を払う供え香として用いられていました。

そんなお香の原料の産地インドでは、身近に良い香りのする香料がたくさんあり、
暑さによる臭気を防ぐ為に香を焚いたり、体に塗ったとも言われています

土地の背景や、時代によって「香」の用途も様々に変わっていったのかと思いますが、
仏前を清める、浄化するというのから体臭をごまかすために使うと言う様に変わっていくのはちょっとびっくりでした。

そして香の文化は、インドから東に伝えられ、仏教と共に日本へ入りお線香やお香へと形を変えていきます。

お香の原材料は聖徳太子の頃から輸入されましたが、その使い方がよくわかっていなかったようで
それを解決したのが、鑑真和尚と言われています。

「香の配合」というものを日本に伝えたと言われています。
そんな昔から配合の事を勉強されている人がいたなんて、すごいなと思います。
結構「香の配合」って難しいですし、知識もとても豊富だったのだろうなとうらやましい限りです。

鑑真和尚は仏教を伝えただけでなく書道、彫刻や薬草などにも影響を与えたそうです。

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五供とは

そして、私もよく知らなかったのですが、
仏教界ではお供えものを「五供」といって、「香」「花」「灯明」「水」「飲食」というものがあり、その中の一つに「香」があって、仏事の時の抹香、お線香と呼ばれる物だそうです。
香を焚くことでお参りされる人や周囲・場を清め、その良い香りで仏様、故人と繋がる事が出来る
言われています。
故人が食べれる物は匂いだけという考えもあって、お線香を出来るだけ良い香りの香でお供えするということも供養になるみたいです。

よく、法事の時や回忌の時、命日など特別な時に、良質のお線香を用意されている方が多いので
そういうことなのかと腑に落ちました。

高価なお線香を毎日焚くというのは大変ですもんね。
この日はと言う時に用意するというのも、それだけでも違うと思います。

仏壇にお線香を立てるのも、場を清めるためのものだけではなく、故人と香りで繋がるということも
入っているのかもしれませんね。

お釈迦様の言葉を記録したと言われている「長阿含経」には、お釈迦様の説法を聞く時には綺麗にして水をまき焼香をしなさいとあります。

インドから伝わった仏教と共に入ってきたお香は、私たちの生活にとても密接な関係としてあったのですね。

聖なるものと良い香りの結びつきは世界共通なのかなと思います。

 

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